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海軍本部大将青雉の部下に、多少毛色の変わった部下がいるというのは、本部で働く者たちには常識のことであった。
彼女は名をトールと言い、海軍准将という地位にいる。
彼女は雨の日に天気がいいねと喜び、晴れの日に今日は天気が悪いと眉間に皺を寄せるような、そんな人間であるのだ。
そんな彼女は悪魔の実の能力者であった。
「トール准将!この書類に判を押していただけますか」
「はいよ。・・・ん、次はどこに持ってくの?」
「青雉殿のもとです」
「じゃあ、この書類も一緒によろしく」
「わかりました」
日中彼女はいたって普通の人間である。
否、むしろとても素晴らしく尊敬できる上司であると、彼女の下に就いた部下たちは声を揃えたのだった。
そんな彼女も夜になると一転、とても不思議なことをしでかす。
今日も今日とて、それは日課であるかのように変わらず行われるのだった。
「んん~・・・眠い。駄目だ眠い。・・・後書類持って行くだけ、かー・・・よし」
徹夜続きで眠気のピークに達していたトールは、書類を大将の部屋に持って行くのが嫌だった。
こんな夜更けに書類を持って行けば、十中八九青雉にいらないお説教をされるのだ。
「こんな時間まで仕事を持って来るんじゃない」と。
だいたい普段全く仕事をしておらず、自分に押し付けては外へ出て行ってしまうのだから、文句は言わずに仕事をしてほしいものなのだが。
トールの上司はマイペースであると常日頃から思っている青雉であるため、きっとトールの事情など分かってはくれぬだろう。
私だって眠いのに、トールは「理不尽な」と呟いて空中に手を広げた。
要は自分が持っていかねば良いのだ。
トールが手をどけるとそこには泥の塊が一つ存在していた。
それに手をかけ、こねこねと形を作っていく。
数分後、そこには一体の泥人形が青雉に渡す書類を持って立っていた。
「じゃあそれ、青雉さんまで持ってってね」
トールの言葉にこくんと一つ頷いて見せた泥人形は、てくてくと自分でちゃんとバランスを取って歩き出した。
大将青雉の部屋へと向かって。
それを見送ったトールは、部屋に備え付けられた自分のベッドへとダイブするのである。
今日の仕事は終わったとばかりに。
数分後、青雉の部屋の前には氷漬けにされた泥人形が一体、倒れた状態で発見されたのだった。
続
トールバージョンww
こんな感じかな?あんまりギャグっぽくないww
もうちょっと軌道に乗ってきたら、きっと私のことだからすげーギャグになるんだと思うwww
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