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どーもどーもはじめまして、私はイオリと申します。
さて突然ですが、私には三つほど日課があります。
一つ目は朝起きてすぐにコップ一杯のカフェオレを飲むこと。
二つ目は部屋に置いてある観葉植物に水をあげること。
そして三つ目は・・・
――――――船にある全てのネジを回すこと。
「んー!さてやりますか!」
「やりまーすか!」
のびーっと背伸びを一つして、カフェオレの入っていたマグカップを机の上に置いたイオリは、隣に立っているクマのぬいぐるみに微笑みかけた。
クマのぬいぐるみもこれまたイオリに笑いかけ、変なイントネーションでイオリの言葉の真似をする。
この船ではぬいぐるみが自立して、かつ喋りだすなど日常茶飯事だった。
イオリは船の真ん中に位置した小屋のようなところへ入っていく。
そこには一メートルほどもある大きな大きなネジが一つ存在していた。
イオリが手をかけ力を入れるとネジはギギギッと錆びついた音を立ててゆっくりと時計回りに回り出す。
ガチッガチッガチッと回す度に鳴る音の原因が何なのかイオリはさっぱり知らなかったけれど、きっとネジを止めている機械の一部なのだろうと推測する。
十回ほど回したところで、ネジはこれ以上は回らないとばかりにギギギギと嫌な音を立てて止まった。
「んっ」
手を離すと少しずつ回り出すネジに、イオリは満足気な顔をして部屋を後にした。
ネジが回り出したと同時に、船の動力である側面から海に向かってに飛び出したオールは動きを開始した。
ギーコ、ギーコと水をかくオールによって動くこの船は、ネジを巻かねば動くことはない。
帆も何もないこの船にある唯一のマストの先には見張り台があり、そのさらに上に一枚の布がはためいている。
布に描かれたドクロは、この船がどんな船であるかをしっかりと表していた。
ネジの刺さったドクロマーク、ネジ巻き海賊団のことである。
「船ー長!みんなのネジ巻いてきたーです!」
「ん、御苦労さまー」
「はいー!」
先ほど一緒にいたクマが奥の部屋から走ってきた。
その後ろには一人の人間・・・のような人形が歩いてくる。
「おはよう船長」
「はいおはよう。もうみんな起きた?」
「はい、全員配置についてますよ」
「いつも迅速だねぇ」
「それが私の仕事ですから」
人間のような人形は元は男性のマネキンである。
彼の項にもクマの背にあるのと同じネジが鎮座している。
ゆっくりと動くネジは、彼の命そのものであるのだ。
「さーて、今日も明るく行きましょう!」
甲板でいつものごとく声を張り上げたイオリに、そこかしこから声が上がるのだった。
ネジ巻き海賊団には、人間はたった一人しかいない。
海賊団船長のイオリ、ただ一人だ。
クルーはみんな、イオリが旅した先で見つけた人形だったりぬいぐるみだったりマネキンだったりする。
イオリは今日も、たくさんのクルーに囲まれて波に揺られてグランドラインを越えて行く。
続
書いちゃったwww
これ楽しいかもwww
なんかネタとかあれば、じゃんじゃんコメントくれればいいと思います^^
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